■ 登山ル−ルを守りましょう ■

(重要な入山・下山カ−ドの提出)
 東側登山道の入山規制が緩和され、七月だけで、一万人以上の方が山頂を目指しました。岩手山の魅力と山への想いを熱く感じています。防災ヘリが体調を崩した登山者をつりあげ搬送するなど、無事故とはいえませんが、幸いに、火山性地震の回数や表面現象に大きな変化はなく、岩手山は今のところ静かに私たちを受け入れてくれています。しかし、地下の活動は決して納まったわけでもないことを忘れてはなりません。安全確保のための三本柱の一つは入山者、下山者の確認です。入山カ−ドと下山カ−ドの提出比率は、緩和後三日間では約三十%と悲惨であったのに比して、以降は向上しつつあります。しかし、はじめから入山カ−ドそのものを提出しない方もおるようです。何も起きなければ、百%求めることはもともと無理と、関係者の虚しい思いのみで済まされるかもしれません。しかし、緊急時の安全確保には大きな障害となることを改めて認識してほしいのです。

(カ−ドの投函を必ず!)
 ずいぶん工夫したつもりですが、注意書きが多すぎてわかりにくい、下山カ−ドが小さく、入山時にまとめて投函してしまった、薄くて雨や汗に濡れてしまった、などの声も直接聞きました。また、予め、旅館や観光業者などに、登山者への説明を徹底するよう手を打つべきであったなど、いろんな反省点はあります。でも、最後は登山者のモラルに帰すことです。 沈静化していない火山との共生へ、その道筋を真剣に考え、緊急連絡システムの構築を図るなど、ここまでの対応は正直いって容易ではありませんでした。若い頃、”娘さんよく聞〜けよ、山男に惚〜れるなよ、山でふかれりゃよ〜よ、若後家さんだよ”と、もてない男のひがみを込めて歌いながら、多くの山を登りました。山には危険がつきもの、自己責任の重大さを自戒して当然と思っていましたし、それは、皆同じであろうと信じています。この広報を読まれて登山する方は、必ず登山・下山カ−ドを提出して下さい。観光関係者はお客さんにそのことを、徹底して説明して下さい。どうかお願いします。

6市町村広報 2001年9月掲載より


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